洞爺湖サミット

先月位から洞爺湖サミットの警戒態勢として、東京の駅の改札や駅の周辺には警官が立って居たり、警らしている訳で、その警戒態勢は「警棒を抜いての警戒*1」という度合いの高い物なのだが、どうもそれでも日本は平和なんだなと思ってしまう。
別に日本の警察官が頼りないとか不甲斐無いという事では決して無くて(不祥事や対応の不味さから批判に曝される組織ではあるけれども、それらは個々の問題であって)、その警棒を抜いて居る警察官の真横の駅の片隅で暫しの離別を惜しむ制服を来た高校生の男女がいちゃいちゃして居たり、そこに立って居る事が探す手間が省けたとばかりに道を訊く方向音痴そうなOLや老婦女、不慣れな外国人観光客なんかが居たりして、物々しい警戒態勢も最初は訝しげに見られて居ただろうが全く意に介さないかの様に日常が続いて居る日本と言う国とその現状に、平和ボケと言う言葉と妙な安心感を覚える。それは、自分が通る時間帯が丁度交代の頃合いなのか、警察官同士が引き継ぎなのかそれとも雑談なのか緊張を一瞬緩ませている人間味のある場面なんかを見掛ける機会も多い所為かも知れない。
これが小銃を携えた自衛官であっても慣れたとし、日常に埋没して行くのであるとすれば、『機動警察パトレイバー 2 the Movie』で押井守監督が描いた、想像され得る近未来の日本像に酷似した一場面(作中では記念撮影なんかしている場面もある)の出来上がりである。最も押井監督が描こうとした物はこういうのとは別にあり、自衛隊の居る情景はある種の舞台装置に過ぎないし、小銃と言う武器に社会不安が加われば流石に安穏になどと居られないかも知れない一方で、そうでない為らば正に平和ボケと言う言葉通りかと思う。

と、下らない空想もしつつ書いて見た物の、特別警戒実施中と書かれた立て看板も警察官も、そこに居る自分も紛れも無い現実で、加えて言うと親父が事の事態の元凶である洞爺湖サミットの関連で昨日から出張なのであって、単に何事も無ければいいなぁと淡い期待をしているだけである。

実際、警官が改札前に居るだけで、改札機突破なんかする妙にハイテンションな酔っ払いの外国人や不届き者が先ず見られないって言うだけでも良いんじゃないかな…。

と、電車の中からの暇潰しでした。携帯は打ち難いわ全文見通せ無いわやり難い。